・ハイレバレッジは危険か
・ハイレバレッジのメリット
・ハイレバレッジの注意点
ハイレバレッジは危険か
レバレッジとは英語で「てこ」、FXでは「資金の何倍の取引が可能か(てこが効くか)」を意味する言葉です。
例えばレバレッジ2倍なら100万円の資金に対して200万円の取引が可能で、レバレッジが高いことをハイレバレッジと呼びます。
国内FX口座では最大25倍なので、最大レバレッジがそれ以上の海外FX口座は一般的にハイレバレッジと言われます。
本記事ではハイレバレッジは本当に危険なのか?についてメリット/デメリットの両側面を見ていきます。
先に結論を言うと、使う人の使い方によっては安全にも危険にもなるということです。
ある意味で軽自動車(ローレバレッジ)とスポーツカー(ハイレバレッジ)の安全性を比較するのと同じかもしれません笑
ハイレバレッジのメリット
まずハイレバレッジのメリット3点です。
- 資金を小さくできる
- 利益を大きくできる
- 損失を抑えられる
それぞれ順を追って見ていきましょう。
①資金を少なくできる
レバレッジとは小さな力(資金)で大きなもの(資金)を動かす「てこ」、つまりハイレバレッジなほど資金は小さく済みます。
トレードは生活に支障がない余裕資金でするべきで、現金資産の50%以下、リスク資産(株やFX)投資は25%程度を推奨する識者も多いです。例えば、
株を買う場合 ※レバレッジなし(1倍)
現預金: 500万円(100%)
(内訳例)
生活資金など: 250万円(50%)
株式投資: 125万円(25%)
積立/債券など: 125万円(25%)
ドルを買う場合 ※レバレッジ25倍
現預金: 500万円(100%)
(内訳例)
生活資金など: 250万円(50%)
FX投資: 125→5万円(25→1%)
積立/債券など: 125万円(25%)
レバレッジが効かないほど投資資金は大きくなり、比例して必要な余裕資金は増えます。
余裕資金が十分でない場合、余裕資金に対する投資資金の比率(25%未満)をキープするために(ハイ)レバレッジを使うことが必要です。
特に余裕資金が少ない、余裕資金に対するリスク投資比率を下げたいほどハイレバレッジの海外FX口座が相性よく適しています。
②利益を大きくできる
ハイレバレッジでは小さな資金でも大きな利益を狙うことができます。
100万円分のドルを買って利益が出た場合の、レバレッジ別の利益を比較してみましょう。
100万円分のドルを買う場合
国内FX口座(レバレッジ25倍)
→100万円購入のために4万円必要
海外FX口座(レバレッジ888倍)
→100万円購入のため1,126円必要
※XMの最大レバレッジより
ここまでは投資資金が少額で良いという投資を「するまで」の話でした。投資を「したあと」を見ていきましょう。
1万円の利益が出た場合
国内FX口座(レバレッジ25倍)
→4万円で1万円の利益(利益率25%)
海外FX口座(レバレッジ888倍)
→1,126円で1万円の利益(利益率888%)
※XMの最大レバレッジより
どちらも同じだけ利益が出ていますが、レバレッジにより必要な投資資金が異なり、それに対応して利益率も異なっています。
つまりハイレバレッジのメリットは少額資金の取引でありながら、それでいて大きな利益(高い運用効率)を狙えることです
③損失限定できる
メリット3つ目は損失限定しやすいことです。
ギャンブルをする方なら、今日はいくらまでと決めたはずが、結局財布がすっからかんになったという経験が一度はありませんか?
同様に投資の際にも肝に命じなければならないことは、入金した金額は常にすべてなくなる可能性があるということです。
これはプロスペクト理論という研究からも説明可能で、人は損失時ほどそれを取り返そうと過大なリスクをとる傾向があります。
本来投資資金は多いほど良いはずですが、トレードに不慣れな初心者にとっては口座に資金が多いほどリスクが増えます。
負け込んだ時に取引口座に必要以上にお金があればどうなるでしょうか?負けを取り返すために熱くなって口座資金を溶かさない絶対の自信はありますか?笑
海外口座であればハイレバレッジで少額取引が可能、すなわち口座資金を必要以上に入金しなくて良い分、資金を失うダメージを減らすことができます。
言い換えるなら、国内口座よりも少額入金で済むハイレバレッジの海外口座は、全額失う可能性が常にある口座資金にとって安全です。
またハイレバレッジの海外口座では「ゼロカットシステム」という入金額以上は損しない超強力な借金免除システムがあります笑(国内口座ではありません…)
ハイレバレッジの注意点
ハイレバレッジのメリットは「小さな資金」でも「利益を大きく」、「少ない資金で損失額を少なく」しやすいことです。
ただ当然大きな資金でも取引ができるので、裏を返せば利益だけでなく損失を増大させることも容易いということです。
ハイレバレッジが危険とならないためには、リスクに見合った「ポジション量」と「資金」で取引することが重要です。事例で確認しましょう。
100万円分のドルを買う場合
ドル/円: 100円
保有ドル: 1万ドル(100万円÷100円)
必要資金: 10万円(レバレッジ10倍) ①
1万円(レバレッジ100倍) ②
1千円(レバレッジ1000倍)③
損得: ±1万円(ドル/円が1円上下)
ドル/円が100円の時に、ドルを100万円分買う、すなわち1万ドルを買う。
①〜③でレバレッジの違いにより必要資金は異なりますが、ポジション量(1万ドル保有)は①〜③で変わりません。
ではこの時、みなさんなら①〜③どのケースで運用しますか?
このケースでは②、③では取引すべきでありません。するとしても①です。
実はドル/円は1日に1円程度動くことも少なくないので、①〜③いずれも±1万円の損得は想定されるからです。
FXはハイレバレッジで少額運用できるというメリットは揺らぎませんが、リスク(損得)に対してポジション量や資金量は適切な必要があります。
ハイレバレッジ取引すべきでない②のケースを、ハイレバレッジ取引できるよう見直してみましょう。
①ポジション量を調整する場合
ドル/円: 100円
保有ドル: 1万ドル(100万円÷100円)
100ドル(1千円÷100円)
必要資金: 1万円(レバレッジ1000倍)②
損得: ±1万円(ドル/円が1円上下)
±100円(ドル/円が1円上下)
②資金量を調整する場合
ドル/円: 100円
保有ドル: 1万ドル(100万円÷100円)
必要資金: 1万円(レバレッジ1000倍)②
20万円〜(レバレッジ1000倍)
※1取引のリスク量は最大5%が推奨
(1万円のリスクには20万円〜が推奨)
損得: ±1万円(ドル/円が1円上下)
正しくはハイレバレッジが危険なのではなく、リスクに対して少な過ぎる資金や多過ぎるポジション量が問題なのです。
例えばリスクに対して資金量を適切にしても、その資金量に対してさらに多過ぎるポジション量をとれば、たちまちハイレバレッジ=危険となります。
ハイレバレッジは悪ではなく、自らのリスクに対して無知で怠慢なことが最大の悪であるとはっきりといっておきます。
ハイレバレッジ運用のすすめ
冒頭の通り軽自動車であれスポーツカーであれ、それ単体は危険なものではありません。
各人により安全運転にも危険運転にもなり、レバレッジでも扱い方は同様です。
最低限の口座資金でも大きなリターンを狙う取引ができ、ゼロカットシステムで損失を限定するなど、
海外ハイレバレッジ口座での運用、スポーツカーを安全運転するならばこれほど良いことはないと思います。