・注文方法一覧
・注文方法の使い分け
・注文方法まとめ
注文方法一覧
本記事ではFXの基本注文から応用的な注文までトレードをする上で困らないよう注文方法をまとめていきます。
注文方法自体はトレードをしていけば徐々に覚えいきますが、しっかり知ることで無用な損失を減らすことができます。
また注文方法をおおよそ知っている人も、有効活用できるようぜひ参考にしてみてください。
①成行注文
まずトレードの一番基本となる成行(なりゆき)注文からみていきましょう。
成行注文は現在の価格ですぐに注文を出すことで、ストリーミング注文やマーケットオーダーと呼ばれることもあります。
新規注文であれ決済注文であれ現在の価格で今すぐ注文したい時に使用するのが成行き注文です。
現在の価格が安くて買うチャンスの場合、急激な値下がりでピンチの場合など即時性や緊急性の高い注文ともいえます。
上記の黒い背景の画面は国内口座の注文画面、白い画面は海外口座の注文画面(MT4)です。
国内FX会社の場合、会社ごとに取引ツールが異なるので注文画面も異なります。
海外FX会社の場合、MT4(ほとんどこちら)あるいはcTraderという取引ツールを使用して発注します。
そのため国内と海外のFX会社でどのように注文画面や注文の呼び名が異なるかを比較できるようにしています。
②指値注文
指値注文とは現在よりも有利な価格で注文を出すことで、買いたい場合は価格が安い方が、売りたい場合は価格が高い方が有利(得)です。
つまり指値買いとは現在よりも安い(有利な)価格で買い注文を出すこと、指値売りとは現在よりも高い価格(有利な)で売り注文を出すことです。
指値注文を使う主な目的は少しでも有利な価格で売り買いしたい場合です。
たとえば現在値で成り行き注文しても良いが、価格がもう少し安くなりそうあるいはもう少し安く買いたいときに指値注文を使用します。
指値注文を使えば常に相場を監視していなくとも、指定した価格になれば自動的に発注されるので使い勝手が良いです。
注意がいるのは、海外口座の場合は指値買いが「buy limit」、指値売りは「sell limit」と表記されることです。
③逆指値注文
指値注文とは現在よりも不利な価格で注文を出すことで、買いたい場合は価格が高い方が、売りたい場合は価格が安い方が不利(損)です。
つまり逆指値買いとは現在よりも高い(不利な)価格で買い注文を出すこと、指値売りとは現在よりも(不利な)安い価格で売り注文を出すことです。
これは何も不利な価格で売買することを望んでいるわけではなく、不利な価格(逆指値注文)せざるを得ないということです。
例えば買いポジションを持った場合、値上がりを予想しており誰もが出来るだけ高値で売りたいです。(指値売りしたい)
ところが予想に反して価格が下落すれば損失がそれ以上拡大しないように、有利な高い価格は諦め不利でも安い価格で泣く泣く売るしかありません。
つまり逆指値買いとは損失限定に使用される、ロスカット注文といわれるものです。
海外口座の場合は逆指値買いが「buy stop」、指値売りは「sell stop」と表記されるのが注意です。
ポイント
指値注文は有利な価格で利益確定に使う(指値=limit)
逆指値注文は不利な価格で損失限定に使う(逆指値=stop)
④OCO注文
OCO(One Cancels the Other)注文とは、片方の注文が約定した場合に他方の注文がキャンセルされる注文です。
現在値が100円と101円の間で買いポジションを持っている時、価格が101円になれば指値売り、100円になれば逆指値売りがしたいとしましょう。
この時に同時に2つの決済注文を入れ、どちらかが約定された場合に片方は自動でキャンセルしたい際にOCO注文が適しています。
価格は当然のことながらどちらに行くかはわからないので、ポジション保有時に有利な指値と不利な指値で注文をセットしておきます。
⑤IFD注文
ここまで基本となる①成行き注文、②指値注文、③逆指値注文、④OCO注文についてみてきました。
これらは新規注文か決済注文のどちらかだけに使用されるもので、新規注文と決済注文を同時に行うものではありません。
IFD(イフ・ダン)注文は「もし○○ならば××する」という、新規注文と決済注文を同時に指定できる注文です。
これは新規の指値買い注文と決済の指値売り注文を同時に出しています。
この図で言えば、価格が100円になれば新規指値買い注文というのがifにあたり、価格が101円になれば決済指値売り注文というのがdoneにあたります。
IFD注文は例えば、昼間仕事している時に安くなったら新規指値買い、夜寝てる間に高くなったら決済指値売りをするなどに活用できます。
⑥IFO注文
最後はIFD注文とOCO注文を組み合わせたIFO注文です。IFOイフ・ダン・オーシーオー)注文です。
この注文方法はこれまでの総合でありもっとも重要な注文になるので、しっかりとおさえましょう。
価格が100.1円になれば新規指値買い注文というのがifにあたり、価格が101円になれば決済指値売り注文というのがdoneにあたります。
ここまでは⑤IFD(イフ・ダン)注文になりますが、決済の逆指値売り注文も必要です。
IFD:新規指値注文&決済指値注文
OCO:決済指値注文or決済逆指値注文
IFO:新規指値注文&決済指値注文or決済逆指値注文
トレードでは新規注文と決済注文が常にワンセットです。
買ったものであれば有利な価格か不利な価格で売る必要、売ったものでは有利な価格か不利な価格で買い戻す必要があります。
つまり決まった価格で注文を出し、利益確定と損失限定を前もって決められるIFO注文はトレードの基本となります。
トレードに慣れないうちは気まぐれで買ってしまったり、利益確定が早かったり、損失確定が遅くなったりしがちなのでIFO注文をクセづけましょう。
注文方法の使い分け
FXは株と違い、通貨の値段(価値)が一方的に動き続けることは多くありません。※マイナー通貨ではその限りではないですが。
通常価格は上下を繰り返し規則性をそれほどもたないか(レンジ相場)、一定期間方向性をもつ(トレンド相場)かのどちからです。
①トレンドフォロー(順張り)
トレンドフォロートレードとは価格の動きや移動平均線の向きに沿った順張りのトレードです。
相場ではトレンドが発生した場合、価格の動きは一方向に強くなるためトレンドに沿ったトレードがもっとも安全です。
ただこれはトレンドのどこで売買しても良いということではありません、トレンド時でも高確率な売買すべきポイントは決まっています。
これはトレンド時の売買ポイントを価格とローソク足の関係から示したグランビルの法則図です。
本記事は注文方法に関してなので聞き慣れない方は参考記事をご覧いただければと思います。
例えば買いを考えた場合、価格が安くなっている買い②や価格が再び上昇してきた買い③が良いトレードポイントです。そのため、
買い②→IFO注文
・もし買い②まで価格が安く有利になったら指値買い(IFD注文)
・もし買い②で買えてさらに安くなったら逆指値売り、高くなったら指値売り(OCO注文)
買い③→IFO注文
・もし買い③まで価格が高くなったら逆指値買い(IFD注文)
・もし買い③で買えてさらに安くなったら逆指値売り、高くなったら指値売り(OCO注文)
逆指値注文とは損失が拡大しないよう不利な価格で注文せざるを得ないと伝えました。
以下のように100円より上で買ったものが、100円より下がれば下がるほど損失は大きくなるので一刻も早く不利な価格でも逆指値注文したいです。
ただこのような逆指値売りする人が多ければ多いほど、売りが売りを呼び価格は余計に下がりあることが起きます。
注意
逆指値注文は損切りだけでなく、ブレイクアウトにも使える!
②カウンタートレード(逆張り)
カウンタートレードとはトレンドの行き過ぎやレンジ相場の上下限で反対方向にするトレードです。
トレードはトレンドフォローが基本となりますが、極端に行き過ぎたトレンドやトレンド末期、レンジ相場でカウンタートレードは威力を発揮します。
こちらもグランビルの法則図でカウンタートレード時の注文を見てみましょう。
買い④→IFO注文
・もし買い④まで価格が安く有利になったら指値買い(IFD注文)
・もし買い②で買えてさらに安くなったら逆指値売り、高くなったら指値売り(OCO注文)
売り④→IFO注文
・もし売り④まで価格が高く有利になったら指値売り(IFD注文)
・もし買い④で売れてさらに高くなったら逆指値買い、安くなったら指値買い(OCO注文)
注意カウンタートレードの損切りはお早めに!
注文方法まとめ
注文方法について基本的な内容はおさえられたかと思います。
成行きであれ予約注文であれ、有利な価格か不利な価格で新規注文を出し、有利な価格か不利な価格で決済注文を出すことになります。
その意味で新規注文と決済注文(利益or損失)がセットになったIFO注文は基本なのです。
あとはみなさんがどのタイミングで順張りか逆張りかなどその都度最適な注文を本記事を参考に選択すると良いかと思います!